前後や左右に顎がずれている・・・
程度の大きな反対咬合(受け口)、程度の大きな開咬(口を閉じても上下の歯が咬み合わないで一部開いている)、程度の大きな上顎前突(出っ歯)、程度の大きな顔面非対称などの症状の場合を顎変形症と言います。
このような場合、矯正治療と外科手術を併用する外科的矯正治療により、歯並びと共に顎顔面の不調和を改善します。外科的矯正は原則として、成長発育終了後に行います。
顎変形症では歯並びだけではなく、骨格的なずれも大きいため機能的な障害程度も大きくなります。このため、これらの治療には健康保険が適用されます。
顎変形症の治療例/非抜歯
治療前
治療前
19歳で受け口を気にされて一般歯科から紹介を受けて来院されました。
下顎骨の大きさが大きく、横にもずれていました。マルチブラケット装置を装着し非抜歯で外科手術を併用して治療を行いました。術前矯正を1年半行ったのち病院口腔外科で顎離断手術を行い、その後1年術後矯正を行いました。
これらの治療によって、受け口は治り、横にずれて前に出ていた下あごのずれは解消し、歯列がきれいに整うとともにバランスの取れたお口元になりました。
なお、歯科矯正の治療期間や治療結果は、矯正を希望される方の年齢や顎の状態、歯の大きさや歯並びの程度などによって個人差があります。
顎骨のずれが大きいため顎離断手術の併用が必要な場合は顎変形症として健康保険適用になります。装置や治療方法は健康保険で認められた範囲となります。
医療費控除
健康のために行う矯正治療(歯列矯正)は医療費控除の対象になります。
その年に支払った医療費合計額から10万円(その年の総所得金額等が200万円未満の人は、総所得金額等5%の金額)を引いた額が医療費控除額となります。医療費控除額に所得税の税率を掛けた額が還付額(戻ってくる額)となります。
所得税率が10%の人は10%が還付され、40%の人は40%が還付されることになります。
詳しくは、国税庁のホームページをご参照ください。
矯正歯科治療における一般的なリスク・副作用
- ① 矯正歯科装置をつけた後しばらくは違和感、痛み等があります。
- ② 歯の動き方には個人差があり、予想された治療期間が延長する可能性があります。
- ③ 装置の使用状況、顎間ゴムの使用状況、定期的な通院等、矯正治療には患者様の協力が非常に重要であり、それらが治療結果や治療期間に影響します。
- ④ 治療中は、装置が付いているため歯が磨きにくくなります。むし歯や歯周病のリスクが高まりますので、丁寧に磨いたり、定期的なメンテナンスを受けることが重要です。
- ⑤ 歯を動かすことにより歯根が吸収して短くなる可能性があります。
- ⑥ 矯正治療中に「顎関節で音が鳴る、あごが痛い、口が開けにくい」などの顎関節症状が出ることがあります。
- ⑦ 治療後に後戻りが生じる可能性があります。
※歯科矯正の治療期間や治療結果は、矯正を希望される方の年齢や顎の状態、歯の大きさや歯並びの程度などによって個人差があります。
症例と治療法について
当ページでご紹介しているのは一例です。
歯科矯正の治療期間や治療結果は、矯正を希望される方の年齢や顎の状態、歯の大きさや歯並びの程度などによって個人差があります。
当院では、歯並びの状態だけではなく、治療される方の生活習慣や既往歴また何を希望されているか、など様々な要因を考慮し、その方に合った矯正方法・治療費などをしっかりと説明しながら計画的に治療を進めています。
治療後の変化を含めた症例写真は、当院にてご覧になることができます。
ご自身の歯並びの治療について詳しく知りたい、お子様の歯並びが気になるなど、歯列矯正でお悩みの方に、症状の確認と適切なアドバイスを行っていますので、お気軽にご相談ください。






